中小企業の事業計画

事業再構築補助金は、大変だわ。その2

補助金

資金調達は大丈夫

えーと、確認ですが。
補助金は、政府とかから、タダでもらえます。
もちろん、採択されて、ちゃんとした手続きをすればです。

タダと聞いて、むふふと思った方。
要注意です。
そんなに世の中甘くない。

キャッシュバック制度です。

大方の補助金はキャッシュバック制度、精算払いです。

これって何かというと、
事業計画書に沿って、設備投資などを行い、
先にお代金を払って、
その設備投資に関わる書類をきちんと揃えて、
事務局の審査が通り、OKがでたら、着金します。

ということは、
先出し、後入金です。

自己資金がたりなかったら、

そりゃ、金融機関から借りるしかない。

セオリーとしては、
補助金相当額を短期借入金で賄い(つなぎ融資)、
自己負担分を長期借入金で賄う。

ということで、
よく、何分の何とか、補助率が書いてありますが、
その何分の何ではなくて、
一度は全額、資金調達をしなければならないのであります。

財務基盤が弱いと、

当然に、金融機関は、融資に難色を示します。
いくら、補助金が出ようと。

ですから、
普段から、金融機関とは、良好な関係を持ち、
こんな事業展開を目指していて、
資金ニーズがあることを、ちゃんと認識してもらっておかねばいけない。

そして、自己負担分は、
長期借入金に算入されるので、
採択後の資金繰りに留意が必要になるわけです。

怖いのは、

せっかく採択された補助金なのに、
事業展開がうまくいかなかった場合。

一部とはいえ、借り入れまたは自己負担までして、行った設備投資。

回収できなかったら、長期借入金の弁済に齟齬をきたします。

そして、
補助金は、国庫などから出てきたお金です。
採択された事業計画は、
なにが何でも遂行しなければならないのです。
履行義務が発生します。

もし、事業計画書に書いていない目的で、
その設備などを使用した場合、
最悪のときは、返還命令が出ることも。

そうなったら、地獄の始まり。

補助金を活用し、事業再構築、事業拡大を目指すことは、
いいことだと考えています。

でも、使い方を間違うと。。。

ちなみに、
外部に委託して、補助金申請書を書いてもらった手数料は、
金融機関では、面倒を見てもらえません。

踏んだり蹴ったりにならないよう、注意したいものです。

ABOUT ME
国仙 悟志
ヘンタイ・パーマ・筋トレ・ 中小企業診断士のこくちゃんこと、代表の国仙です。 早稲田大学法学部卒業後、地方大手百貨店に入社し、店頭販売、販売促進、店舗運営、民事再生法手続関連部署を経験し、その後中堅石油販売会社へ。中小企業診断士を取得後、2011年に独立開業、2014年に法人を設立。百貨店時代に経験したマーケティング、マーチャンダイジング(品揃え戦略)、プロモーション、企業再生、そして、石油販売会社で経験した中小企業の実体験などをベースに日々北海道内外を飛び回っています!